田村はニッコリと笑う。

田村「光ちゃんは話が早いね。理華ちゃんと別れてほしいんだ」

光「…なんで?」

田村「このままじゃ理華ちゃんか不幸になる。光ちゃんじゃ幸せにできないよ」

光「…あんたに何が分かんのよ!」

田村「分からないよ。分かる事は俺と理華ちゃんが一緒にいたら不思議な目で見られないって事かな。なんなら他の人にこの写メ見てもらう?オレと同じ意見だと思うけど」


光は何も言えなくなった。悲しみ、怒り、絶望が光を襲う。虚ろな瞳でやっと田村を見上げた。

光「分かった…。あんたの言う通りにする。」

そういって光は屋上をあとにした。



光は学校を出ると今まで我慢していた気持ちがこみあげてきた。

なぜ、別れなければならないのか
なぜ、田村に言い返せなかったのか
なぜ、『女』が『女』を好きになってはいけないのか……



光は涙をポロポロ流しながら家路に向かった。道行く人が振り返るのも気にならなかった。


――――――


30分程町を歩いただろうか、光の涙は止まっている。携帯を取り出し、理華にメールを送った。

『今夜、黄金駅の近くの公園で』