心地のいい春風が吹くなか、俺達は出会った。





「つーかよ、竜也にも行ける高校あったんだな!」



「それ俺も思った!

竜也が高校ねぇ…」



「お前等、どーいう意味だよ、それ」




本当は高校なんて行かないで家でのんびりとか、

バイトしたり、ニートになったりとか



だらし無い人生を送るつもりだった。



なんの期待もない俺の人生



高校行ったら女つくる

だとか、

最高の高校生活を送る

みたいな希望の光もみえない俺の人生。




でも一つだけ、たった一つだけど…


譲れないし、大切なものがあった。