私が家に帰ると、お母さんとダイチがあたしに駆け寄った。すっかりダイチは元気みたい。お母さんも疲れ切ってた。
私は制服に着替え、外に出た。久々に感じる、膝上の短いスカートに、夏用の半袖丈のカッターシャツに今日はリボンを付けていた。
私の高校、菊の川高校は制服やユニフォームがかわいい。それだけが取り柄なんだけどね。
私は学校に着き、昼休憩だったから、屋上に行った。
「あー…いい風っ!!」
「…おい」
下から声がして、私は下を見た。私の足元に、ネクタイのラインが紫…3年の先輩がいた。
「す…すいません」
「…いいけど」
機嫌悪くしちゃったな……。確か…立石ケイタ先輩…立石先輩、怖いイメージあるんだよね…
私は急いで立ち去った。
「…あ」
ケイタは未来が携帯を落としたのに気付いた。
「待てって!」
私は立石先輩に腕をつかまれた。