ピーポーピーポーピーポー…………ん?このサイレン、聞き覚えがある。確か…救急車…ん…救急車!?

私はゆっくり目をあけた。
私の横にいたのは、明るい茶髪で小柄な男。…どっかで見た……あ…!!


「目さめた?僕ん家の前で倒れてたから、びっくりしたよ」

「……ナ…オ?」


日下ナオ。ナオは幼なじみで親友。私、無意識のうちにナオの家の前に倒れたのだろう。ナオは…昔から信頼できるから、相談とかするし、背があたしと変わらないから男って感じがしなくて、話しやすいし。

「話しちゃダメだよ。もうすぐ病院だから、未来」


私はナオの言葉に頷いて、また眠りに落ちた。


『未来』


誰かが手を差し伸べた。その手はなぜか3本も。三人………?