「でねっ、零さんってばお父さんに離乳食みたいなカレーだって言われたのっ」

唯というやつは恋に無頓着な振りして、やることやっちゃうから憎いわよねー。高校生で、しかも両思いなことをお互い知らないでお互いの家に行ってご飯を作り合うだなんて…。

う、うらやましすぎるぅー!

「唯、あのね、あたし今すごいこと言うわよ」

こうなったら零さんの思いを言ってしまおう。じれったくてじれったくて、あたしの方がイライラしちゃうもの。

唯はアホ面さげて、なーにー千絵ーとかなんとか言っている。

「零さんはあんたのこと好きなの!!」

アホ面がバカ面になる唯。どうだ!これでわかっただろ!唯め!

「やっだぁー、千絵ー!全然おもしろくないー!」

そう言いながら唯は照れながらも容赦なく背中を叩き、思わずあたしの背骨がぼきゃぼきゃに…ってそうじゃなくて!

もう本当にだめね!ここまで来ると。まあ、チャンスがあればちょこちょこ協力はしてあげるけどさ、今まで通り。