あたしのお母さんは寝たきりの状態。一緒に遊んだりはできないけど、お話できるし、毎日顔を見れる分だけ、あたしは全然恵まれてる。

でも…。

ふとした瞬間、娘に家事や自分の世話をしてもらってるお母さんの気持ち考えたら。

時々、どういう顔してお母さんと話せばいいのかわからなくなる。

そんな寂しさや辛さを隠してるのは…。

まさか…。

ばれてないよね?

「唯ちゃん、唯ちゃん!」

気づけば2等身零さんがあたしのスカートの裾を引っ張っている。

「あ!ごめんなさい!あたしってば…」

「唯ちゃん、指切れてるよー!にゃははははー!」

あ、あたしってば零さんと同じことしてるっ!

「きゃっ!やだぁーもー…くすんっ」

水で傷を流していたら…。

「零ちゃんも指舐めるのだー!舐めるったら舐めるのだー!」

「れれれれれ、れれ、らりるれられれ、れ零さん!」

そ、そんなしぱたしぱたされてもぉー!