ちょっと、強がってみた。
ホントは、すごく嬉しいし
……恥ずかしいけど…///
「デート、したいからさ」
「……え…」
朱里は、腕を離し
前の椅子に座った。
向かい合って
見つめ合う。
……コイツの瞳は
魔法がかかったように
吸い込まれそうな感覚になる。
……心臓が
ドクドクと脈打つ。
朱里は、ゆっくり
口を開けた。
「俺は、李呼とデートしたい。
李呼じゃナイと、ヤダ。」
ヤダ と言ったところで
ベッと舌を出す。
「……ふ…何ソレ…」
思わず、笑ってしまう。
急にそんな真剣なこと……
「……本気だよ?」
「………」
切ない顔をして
微笑む朱里。
「…俺は、本気で言ってくれたら
デートなんかしないよ。
………李呼だけ、特別に」
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