福井先生が見えなくなったあたりで、肩にある先生の手がぐっと強くなった
「悪い…。オレほんとガキで。南のことスキ過ぎてさ」
「ううん…。私も悪かったし」
なぜかスルスルと言葉が出てくる
素直に言いたいことが言えた
「先生…。追いかけてきてくれてありがとう」
「………んだよ。お前いつのまにお礼なんて言えるようになったの?」
先生は車に乗ってから、靴を履きかえるのを忘れていたことに気づいた
それほど必死に探してくれてたんだね
「ああ…。また学校戻んなきゃだ」
「そうだね。ごめんなさい」
しょげる私に先生はキスをくれた
「んなっ!!先生っ!!」
「そんなしょんぼりしないの~!ちゃんと夜には戻るから~!」