優しい先生の声がして、私はゆっくりと顔を上げた



そこには優しい笑顔をした先生がいた


「また我慢させてたんだな…。ごめんな?」


「違うよ!我慢とかじゃなくて、私がわがままなだけだから…」



「わがままなんかじゃないよ。…もっとそういう風に思ってること話して?なんでも聞くから」



先生はゆっくり私に近いてきて、私の目の前に立った



背の高い先生を見上げる私


交わる視線



「オレ、この顔スキだな。この上目遣いたまんない」


「た、たまんないって…」



先生の変態スイッチはいつオンになるかわからない



「オレだけがこの顔を見れるんだから。特別なんだよ」



先生はニコッと笑って、ゆっくりと顔を落としてきた



私はまぶたを閉じて、先生の唇の感覚をしっかりと感じた



また水族館でキスしちゃったね



魚と私と先生しか知らないこのキス



またひとついい思い出になったね




…素直に言えないけど




愛してるよ、先生