「てかさ、オレの頑張り気にならないの?」


「何を頑張ったんですか」



先生の言うことをあまり気にせず、水槽を見る私



「…また水族館来ようって、約束しただろ…?」




…え?


約束?



「何…ソレ…」


「お、覚えてないのかよ!!オレ、そのために必死で作戦考えたのに…」



先生はガクッと首を下げて、落ち込んでいた



「…約束って…」


「1年の時、遠足で鎌倉行って水族館寄っただろ?あの時、“いつかデートで来ような”って約束しただろぉ」




…あ、そういえば


確かにしたような




「でも中々2人で出掛けられないし、こんな機会滅多にないからって…。オレだけが必死だったのか…」



先生は悲しそうに眉を下げて私を見た



私は言葉がでなかった




先生は全部私のために、コスプレまでして2人になってくれたんだ


私…

先生のこと、全然わかってないじゃん