私が叫んだ瞬間、ガバッと大きな手で私の口を覆った先生



「ばか!声でかい!」


「ば、ばかばそっひでほー!?(ばかはそっちでしょー)」



な、なんで制服着てるの?!


しかもダテめがねまでして!!



「…先生、まさかコスプ…」


「ち、ちげぇよ!!コスプレじゃねぇ!」


先生は必死に否定してるけど、教師が制服着てるなんて…


見事にコスプレだよ




「てか、先生ってば一体何してんの!?」


「ん?だから、これで南と一緒に歩けるかなーって思ってさ」


思ってさ、じゃないよ!!!



「こんなことしてバレたらどうすんの!?」


「大丈夫大丈夫!彼女が気づかないくらいだから」



先生に痛いとこつかれた私



そ、そりゃ気づかなかったけど



「それは先生が童顔だからですよ」


「ぅぐっ」



仕返しで痛いとこつかれた先生は、私をちらっとみて、すぐ視線を背けた



「なに?」


「いや、なんか学生同士だったらこんな感じなんだなぁーって思ってさ」



確かに今だけは私と先生は同級生に見える


「学ラン似合う教師も悪くないだろ?」


「どうだかなぁ」



私は首を傾げ笑いながら先生とまた水族館の中へと歩いていった