その先には熱帯魚のコーナーがあり、私達は夢中になっていた



「…あの、吉岡さんだよね?」


突然後ろから声がしたので、驚いた


振り向くとうちの学校の制服を着た男子が立っていた


前髪が長くて顔がよく見えないけど、眼鏡をかけていて、身長はかなり大きい


こんな人、同級生でいたっけ?



「…そうですけど、何か?」


「ちょっと話があるんだけど、いいかな?」



その男子はなぜか周りをやたら気にしながら小さな声で話す


…もしかして、告白?


「あ、でも友達が一緒なんだ…」


「本当に少しなんだ。ダメかな…?」



すごく必死にお願いされると、弱いんだよなぁ



それにもし…


万が一告白だったら先生にバレる前に返事しておきたいし…
(後の処理が大変だって経験済みだから)



「…じゃ、少しなら」


「ありがとう!じゃこっちきて!」



そう言うなり、彼は私の腕を取り走りだした



え!?



「ちょ…ど、どこ行くの?!」


てか、力強くて離せないし!!



結局私の抵抗も空しく、私は人気のない通路に連れてこられてしまった