「逃げた…って?」
「わかっててそれなのに、行かなかったんだ。その歴史に向き合うのが怖くてさ。でも、帰ってきてからすっげえ後悔した」
先生もそんな風に感じるんだね
でも、この世代の私達が向き合わなきゃ、いけないんだよね
「だからこそ、チャンスがある修学旅行でしっかり学んで欲しいわけですよ」
「なるほど…って、先生もしっかり学んでくださいよ?」
私はなぜか距離を詰める先生にデコピンを与えた
「いって!!」
「ち、近いです」
もう…
真剣なんだか、変態なんだか…
「ったく。素直じゃねぇなあ」
「ふんっ!」
先生は最後に私の頭を撫でて、前の自分の席に向かっていった