怖くて美佳の顔が見れない
ちゃんと真相を話さなきゃなのに…
まだ何も本当のこと話してないのに
「はぁ~…。やっぱりそうかぁ~…」
美佳はぐっと腕を上げて天を仰いだ
「美佳…なんで知ってるの?」
「へ?…ああ。実はね、最近よく田崎先生に陵也のこと相談してたんだ。そしたらやたらと突っ込んで聞いてくるから…。最初は私のことただ心配してくれてるのかな?って思ってたけど…途中で気づいたの」
美佳はそこまで言うと、ぐいっとミルクティーを飲んだ
「何に?」
「…先生は、私と陵也の奥に隠れた、南のことが聞きたいんだって」
先生はやたらと中学時代の話も聞いたらしい
私がまだ陵也の彼女だった頃の話も…
「私はもっと違うこと聞いてほしいのに、先生は南と陵也のことしか聞いてこないんだもん。そりゃ、私だってわかるよ」
相変わらず、不器用な先生だね
似た者同士…だね
「そっか…。先生そんなことしてたんだ」
「南のこと特別に思ってるんだろうなってそこで気づいたんだけどね…。私も本当にバカだからさ…」
美佳の目はもう溢れるほどの涙が…
「…真剣な先生見てたら…どんどん惹かれていったの…」