「ちゃんとやってよぉ~、こっちだってまじめに

やってだからさぁ~」

あたしは、頬を真っ赤にして怒った。

でも倖はなぜかニヤッっとして

「うわぁ~怒ってるぅ!」

そして、頬に手を当ててきた。

「ちょっ・・・・ちょっと!」

諦めたかのように、倖はテレビを消して

布きんを持ち、

「分かったし、やればいいんだろ?」

と言いながら、テーブルを拭き始めた。



その時、あたしの心は揺れ動いてたかもしれない―――。