俺は入学式に出るのが邪魔臭くて、1人校舎裏を歩いていた。
すると猫を見つけた。
首輪もついていないし、どうやら野良猫みたいだ。
“暇だし、遊んでやるか”と猫と戯れていると、いきなり後ろから話しかけたらた。
「何してるんですか?」
驚いて後ろを振り返ると、後ろには女が立っていた。
俺は驚いた顔を素に戻し、睨み付けた。
大抵の奴等は、睨み返すとビッビってどっかへ行く。
だがコイツは違った。
「えっ?うーん、あっ、体育館探してたんだった!」
馬鹿だと思った。
“普通忘れないだろ?”と思いながら、面倒だったし体育館の場所を教えてやった。
アイツは体育館の方へかけながら俺に礼を言い、こう聞いてきた。
「君名前は?!」
「鷹野、鷹野弘人だっ!お前は?!」
普段は名前も教えないし、聞きもしない。
ただの気まぐれだった……。
「私は如月芽衣っ!宜しくねっ!」
ソイツは此方を振り返り、笑顔で手を降りながら言ってきた。
その笑顔に俺はドキッとした。