「キスをしていいか?」

「えっ?」

「嫌か?」

「嫌っていうか、風邪移っちゃうよ」

「別にそんなのどうでもいい」


そう言い、俺は如月にキスをした。

キスをしている最中に、如月のお母さんが入ってきた。


「芽衣ちゃ〜んっ。あらっ、お邪魔だったかしら?」

何か如月のお母さんがニヤニヤしている。

俺と如月は直ぐに体を離した。


「ご免あそばせっ」

そう言うと、如月のお母さんは部屋を出ていった。


「はぁ〜、びっくりしたぁ」

「すまん」

「あはは、気にしないでっ」

そうは言ってるものの、如月は苦笑いだ。


俺はもう1回、如月に謝罪をのべたのだった。


帰り際、お母さんが玄関まで見送ってくれた。


如月のお母さんは、終始にやけていた。


“如月のお母さんは末恐ろしい”と思った俺だった。