「私が風邪引いたって誰に聞いたの?」

「嗚呼、お前の心友の里奈って子」

「ふーん、そうなんだっ」

「これ今日勉強したノートだからっ」

「ありがとう」

そう言うと、如月はノートをペラペラ捲った。


「弘人くんってちゃんとノートとってるんだっ。そういえば弘人くんってテスト点数良かったよね」

「ああ、まぁなっ。如月には負けるけど」


本当はノートなんかいつもとってない。

如月が困るだろうっと思ってとったのだ。

そんなこと如月には言わねぇけど。


「そんなことないよっ。弘人くんももっとちゃんと勉強すれば、私なんて普通に越せるよっ」

「そうか?」

「うんっ」


何か如月を見ていると、ムラムラしてきた俺。

何時もより顔が赤くて、とろんっとした目。

さっき熱を計ったのか、パジャマの釦が2個開いている。