私が弘人くんと出会ったのは、入学式の時だった。
私は体育館が何処か分からなくて、1人歩いていたのだ。
そして暫く歩くと、いつの間にか校舎裏に来ていた。
そこに男の子を発見した。
男の子は楽しそうに猫と戯れている。
“優しそうな人だな”っと思いながら、私は彼のはにかんだ笑顔にドキッとした。
“これが一目惚れというやつなのだろうか?”
私はふと、そんなことを思っていた。
「何してるんですか?」
私が話かけると、男の子は驚いたように此方を振り返った。
それから睨まれる。
「お前こそ何してんだ?」
「えっ?うーん、あっ、体育館探してたんだった!」
体育館を探してた事を思い出し慌ていると、その男の子が体育館の場所を教えてくれた。
「ありがとう!君名前は?!」
私は、体育館のある方向へ走りながら聞いた。
「鷹野、鷹野弘人だっ!お前は?!」
後ろから叫んでる声がする。
「私は如月芽衣っ!宜しくねっ!」
それから私は急いで、体育館へ向かった。
これが弘人くんとの出会いだ。
後から心友の里奈ちゃんにその事を話すと、里奈ちゃんは驚きながら彼は1匹狼で、ここら辺では有名な不良だと聞いた。
私は“そんな怖い人じゃなかったけどな〜?”っと1人思っていた。