作業を始めて何分か後、あたしは口を開いた。


「ねぇ、恵美ちゃん。聞いて欲しいことがあるんだけどいいかな?」


恵美ちゃんは作業をし続ける。

それでもあたしは話し始めた。


「昨日ね、おばあちゃんに『もう、無理して笑わないで』って言われちゃった。」


恵美ちゃんは作業を止めた。


「もっと甘えてもいいって…心配かけてもいいって…『家族』だからって…」


あたしの目から涙があふれ出す。