あたしがふすまに手をかけた瞬間だった。


「未来、笑っていましたね。」

「あぁ、久しぶりに笑った顔を見たよ。」


あたしはふすまから手を離した。


「最近、ずっと元気がなかったからね。もしかしたら、学校でいじめられてるんじゃないかって…」

「動物を飼って少しでも未来の心がはれたらいいけど…」


あたしはどうしていいか分からず、ずっとふすまの前に立っていた。