最初はおびえていた子犬が少しずつあたしに近づいて来た。

歩くたびにくるんと丸まったしっぽがゆれる。


子犬の毛があたしの手に触れた。

ふわふわとした感触…

あたしは思わず子犬を抱きしめた。


「この子、すっごくかわいい!おじいちゃん、おばあちゃん、ありがとう!」


あたしは久しぶりに笑った。