亜里沙ちゃんは泣き出して走り去る。

男の子達もそのあとに続いた。

残ったのはあたしと恵美ちゃんだけ…


「恵美ちゃん…あの、ありがと…」


恵美ちゃんがこっちを向く。


「別に未来のためにしてないから。」


久しぶりに恵美ちゃんの口から聞いた。

あたしの名前…

もう呼んでもらえないと思っていた。

そのときなんだか無性に嬉しく思えた。