「そういえば前に未来ちゃんの彼氏さんに呼び出されたっけ。」


卒業式が2週間と迫ってきた頃、雪先生があの日のことを思い出した。

そして丸付けをしながら話し始める。


「その彼氏さん、いきなり『未来を幸せにしてやってください!』って言ってきてさ、まいったよ。」


そのときあたしは告白するなら今しかないと思った。


「未来ちゃん、他に好きな人ができたんだってね。未来ちゃんも隅に置けないねぇ~」


ほら、言え、未来!

あの日言えなかった言葉を言うんだ!