気づくとあたしは雪先生の腕で包まれていた。

冷えた体が一気にあたたまっていく…

だんだん心が落ち着いていく…

雪先生のぬくもり…

久しぶりだ…

首には昨日多岐君からもらったペンダントをつけたままだった…


「…落ち着いた?」


あたしは小さくうなずく。

そしてその場所にしゃがみ、ユキにかかっている雪を丁寧に雪先生がはらっていった。

少しずつユキが見えてくる…

鼻、足、しっぽ…

昨日まで動いていた…

昨日…

あたしは昨日言ったことを思い出した。