「何なんだよ~教えろよ~」

「ダーメ。」

「ケチ。」

「ケチでいいもん。」


あたしは早足で歩いた。


「未来、ごめんって!そんなに怒んなよ~」

「別に怒ってないもん。」


あたしはちらりと多岐君を見た。

必死に謝ってくる多岐君は普段誰にも見せないかわいい多岐君。

あたしはそんな多岐君が好き…


キスなんてしなくていい…

このたわいもない毎日が一生続けばいいと思っていた。