一通り話し終えると急に涙があふれてきた。


「わ、ごめん…ちょっと待ってすぐに止まるから…」


そう言ってもなかなか涙は止まらない。

何回拭きとっても次々と涙が出てくる。


「…特別に俺の肩貸してやるよ…」


多岐君が外を見ながら言った。

あたしの涙をわざと見ないでくれていた。


「ごめん…ありがと…」


あたしはゆっくり顔を傾け、多岐君の肩を借りた。