そのとき事故にあった高速道路に差し掛かった。

ここで事故が…ここでみんなが…

あたしの体が震えだす。

そのこきあたしはすうっと多岐君に引き寄せられた。

自然と体の震えが止まる。


「何があったかしらないけど、ここに俺がいる…もっと頼ってくれよ…」


多岐君が寂しそうな顔を見せる。

あたしは気づいた。

多岐君は怒ってるんじゃない…

あたしを心配してくれてるんだ…