あの日からあたしは30分前に塾に行かなくなった。

雪先生に「どうして?」と聞かれたけど、「用事があるから」と言ってごまかした。

何回か同じことを聞かれても、あたしは同じように返事をする。

飽きたのか3週間しないうちに聞かれなくなり、完全に雪先生と話さなくなった。

雪先生の告白がどうなったのか知らないまま、あたしは雪先生からどんどん離れていく…


「これでいいんだ…これで…」


早く雪先生を忘れたかった…

早く多岐君を好きになりたかった…

そのためには雪先生から離れるしかない。

雪先生との思い出を捨てるしかないんだ…