全て話し終えるとあたしは少しだけ楽になったような気がした。

少しずつ体が離され多岐君の顔が見える。

耳のピアスがきらきらと光に反射してきれいだった。


「…好きだ…」

「……」

「これからは俺がお前を守ってやる…どんなことがあってもお前を泣かせたりはしないから…」


あたしはこくりとうなずいた。

そしてまたあたしは強く抱きしめられる…


あのときは本気で思っていた。

これから多岐君を好きになっていくんだって…

そう思っていたんだ…