「やっぱりキツイな…」


あたしは落とさないように一生懸命両手でノートを支える。

そのときだった。

両手に感じていた重みがすっと軽くなった。

隣を見てみるとあの男の子がいた。

あたしの隣の席の男の子。

あたしを勇気付けてくれた男の子。

あたしはその男の子の名前を知らない…

ただの隣の席の男の子だと思っていたから、

あたしは知ろうとしなかった…