黙っているとその男の子がまた口を開く。


「思い切って行ってみればいいと思うけどなぁ~」


あたしは驚いて男の子の顔を見る。

男の子と目が合い、にっと笑ってきた。

ちらりと八重歯が見える。


「ほら、行ってみれば。」


あたしは席を立った。

何故か知らないけど勇気が出る。


今思えばあなたのおかげて始めの一歩を踏み出せたんだよね…