「クロ!」


亜里沙ちゃんはあたしが抱いていた子犬を見て、そう言った。


「…この子犬、亜里沙ちゃんのだったんだ。」


恵美ちゃんはあたしから無理やり子犬を抱き取った。


「…なんで…」

「え…?」


亜里沙ちゃんは子犬を大切に抱きながら言う。