恵美ちゃんと別れてから1時間がたとうとしていた。


「…どうしよ…」


あたしは走るのを止め、その場に立ちすくんだ。

するとユキが吠えながら綱を引っ張る。


「ユキ、どうしたの?」


ユキは一生懸命に綱を引っ張る。


「分かった…」


あたしは子犬を抱きなおしてまた走り出した。

あたしはユキを信じた。