「…クロー!クロー!」


どこからか声が聞こえた。

誰か探しているみたいだ。


「クロ…もしかしてこの犬のことかな。黒色だし…」

「そうかも。未来、届けてあげようよ!」

「うん、あたしもそう思ってた。あっちから声がしたよね?行こっ!」


あたしが子犬を抱き、恵美ちゃんと走り出した。

もちろんユキも一緒に走る。