「ごめん、遅れた!」


雪先生の声がドアの方から聞こえた。

あたしは顔を上げ、ドアの方を見た。

そこには元気そうな雪先生の姿が見える。


「よかっ…」


そのときあたしの時間が止まった。

制服姿の雪先生が見えたからだ。

黒いふちの眼鏡もしている。


かっこいい…


あたしはその一瞬で言葉を失った。