「…未来っていい名前だよね。」


一瞬、先生があたしを呼び捨てに呼んだのかと思った。


「そうですか…?」

「うん、なんかいいと思う。オレなんか『雪』だよ?いっつもみんなから『女みたいな名前』って言われるしさ。」

「そんなことないですよ!とってもいい名前だと思います。」

「そう?」

「はい。あたしの飼ってる犬も『ユキ』っていうんですけど、ふわふわしてて、白くて、かわいくって…」

「オレ、犬と比べられちゃったよ…」

「ち、違うんです!そうゆう意味じゃなくて、えっと…先生はかっこいいし、頭もいいし、それにそれに…」


あたしはあわてて弁解した。

何を言ってるのか自分でも分からない。