「…………こんばんは。 こんな夜になにかあるの?」 今、時刻は11時。 いつもなら会わない時間だ。 綺麗な唇が言葉を紡ぐ。 「一言だけ。 伝えたいことが、あったんですよ」 ゆっくりと、伝えようとしていた。 「なに?」 重たい口が開く。 「私の戦いに、巻き込まれないでください」