俺は、希夢の病室に行った。

いつも馬鹿みたいに元気な希夢は、今病室のベッドで、静かに眠っている。



ごめんな?
全部俺のせいなんだ。

俺だけ幸せになろうとしたからなんだ......



希夢。
本当は、お前にこんな目に合わせた責任取らないといけないんだけど......

どうか、許してくれ。

やっぱり、俺だけ幸せになる事は出来ない......

俺......

「柚姫の所に行くよ。」

ごめん。
でも、希夢の事は本当に愛していた。

今でも、愛してるよ。



俺は、希夢に軽くキスをして、病室を去ろうとした。

その時、一瞬だけ、誰かに引き止められたような気がした......



海に行こう。
柚姫と一緒によく行っていた、あの海に......