「あ…ごめんな。まじまじ見ちゃって…」

その美人がわたしに言う。

「ううん。へーき!」
「ほんま?安心したわぁ~~」

少し関西弁のぬけないその女の子は、

「なぁなぁ!あたし、伊藤!
 伊藤杏菜!!あんたは!?」

あんな…かわいい名前!!

「わたしは沙名だよ!松原沙名!!」

「かわえー名前やな!サナってよんでもええ?」

「もち!じゃあわたしも杏菜って呼ぶ!!」

「じゃああたしら、友達やんな★」

「うん!よろしくねっ!!」



…高校はいってはじめての友達。
 うれしかった
 それからも杏菜はわたしの相談にいつものってくれたね
 どんな友達も杏菜みたいに真剣に
 わたしの話を聞いてくれなかった
 ねぇ、杏菜。
 ずっとずっと、親友だね
 ありがとう……