「お兄ちゃんだって、ほんとはわかってるんでしょ!

落ちたの、自分のせいだ、って。

わかってるけど認めたくないだけでしょ!

あたしは…あたしは。」



そこで大きく息を吸い込んで、


「あたしは、そんな弱い人間になりたくない。

これからもあたしのことをいじめるならいじめればいい。

あたしは絶対に負けないから。」




お母さんもお兄ちゃんも口をあんぐり開けてあたしを見つめている。



いつも下を向いてトボトボ歩いた廊下、階段。



今日は、


やっと見つけた光を見失いたくない。


そんな一心で前を向いて、胸を張って

二階の自分の部屋へ向かった。