「じゃ、じゃあっ…あたしを誘拐して!どこかに連れてって!ママたちもわからないところに連れてってよ…っ」


「…おまえ…何言って…」


「あんな家に帰るぐらいなら…誘拐された方がいいよ…ケンゴになら誘拐されたいよ…」




「俺は…お前の前にいちゃいけない人間なんだ…。言っただろ?」


「でも、まだ未遂じゃない!何も罪をおかしてないっ!」


そういうとケンゴはゆっくりと首を振った。




「俺さ…実は…強盗犯なんだ…」


さらに明かされた事実。

聞きたくなかった。



その時、横にあった電気屋さんのテレビの中のアナウンサーが


「えー、次は○○町で起こったコンビニ強盗事件です。」

といった。






「この事件だ…。」




ケンゴが振り絞るような声で言った。