「じゃ…じゃぁ告白の返事だけでも、聞かせて…?」 「…俺も好きだよ、好きだけど…」 「〝だけど〟なんていらないっ!ケンゴとあたしが好き同士ならもうそれでいいでしょ…?」 「でも、俺はお前を一回誘拐しようと思ってるんだぞ?それでも…」 言いかけたケンゴを遮るように、 「そんなの関係ないっ!!」 と叫んでいた。 茜色の夕日が優しくあたしたちを照らしていた。