「ケンゴ…っ、悪い冗談なんて、らしくないよぉ…っ」
「でもな。信じてくれ。最初は誘拐しようとしてた。でも、でも…。お前がお前の親父を思って泣く姿を見て、小さかったころの俺に重なった。それからほっとけなくなったんだ」
「だって、悪い人は…っ、ホントに悪い人はあたしみたいな〝悪い子〟のことなんか心配しない!」
「……ごめんな。」
「何泣いてんだよ、演技演技。」
そう言ってほしかったのに。
あなたの口から出た言葉は「ごめん」だった。
ごめん、なんて認めてるようなものじゃん。
やめて、やめてよ…っ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…