シャッ


「まぁ!お客様、お似合いですよ!」


それがたとえお世辞だったとしても嬉しくてたまらなかった。


「可愛い可愛い!お買い上げ~っ。ハハッ」



結局店員さんにタグを切ってもらい、
そこから着て、私たちは公園へと向かっていた。





「ケンゴ…はお父さん、いる?」


「親父?いるよ、一応。」


「一応?」


「そ。いるけど、俺がチビの時親が離婚しちゃって。麻子は?」


「私のパパは死んじゃった。昔…。」