おはようございます、皆さん。


私千優は只今、教室の扉の前で開けるに開けられずうろうろしております。


傍から見れば確実、不審者に間違われても可笑しくはない。


だって…だってさ

どんな顔すればいいんだー!!?


昨日あれだけ壱に泣きついた揚句(アゲク)、家まで送って貰った私。


気まずい…非常ーに、顔を合わしずらい。


私だけかも知れないけど。

壱は何とも思ってないかもだけど。



はぁ〜…

いつまでも入らない訳にはいかないよね…


意を決して扉に手を掛けた。

と同時に、力を入れてないにも関わらず扉が開いた。


「…え」

出てきたのは今私を悩ませた張本人、壱の姿が。


の、ノォォォォォー!!


一番に会っちゃうなんてッ


何てこったい!!


私はいきなりの登場に動揺して顔が引き攣った。


「…お、おおおはー」


噛み過ぎだよ、私…。


「フッ…馬鹿。千優の行動全部中から丸見えだから」
「なッ!」

「面白ぇ顔だっだな」

「〜っ壱の馬鹿!!最低ッ」

「そんなサルみてーな顔で言われてもなぁ?」

「ッ!!」


意地悪く微笑んだ後、壱は自分の席に戻ってった。



完璧からかわれた……!


…だけど、いつも通りの壱に少しホッとした。




もしかしてその為に来てくれた……?なんて自惚れた事を思う自分が居たりした。


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