決戦当日。


朝からママが揚げてくれたトンカツ入りのお弁当に、優勝祈願にとお守りを受け取り家を出た。



頑張らないと、と思うのに何だか身体が妙に重く感じた。


結構毎日キツかったからかな…


でも今日結果出さなきゃ頑張ってきた意味がない!!


両手で頬を叩き、気合いを入れ直し学校へ向かった。











「えーいよいよこの日が来たな。お前ら個々全力で望めよッッ!手ェ抜いた奴はこの俺が許さねぇぞ?!そして優勝者には旅行券プラス特別にご褒美をやる。死に物狂いで、いや、死ぬ勢いで闘って来ーい!!!」


「「「はいッ!!里中先生」」」


「いざ、体育館へ!!」


先頭を切って走る担任に付いて行ったクラスの皆。


皆人格が変わってるのは気のせいだろうか…?


てか、それよりも…

さっき皆が叫んだ声がガンガン響いて頭が痛い。


溜息を吐くと、横から顔を覗かれた。


「…大丈夫か?」

いつもとは違う心配そうな口調の壱。


私は迷惑だけは掛けたく無かったから、Vサインを作り、大丈夫な事を示した。

「早く私等も行こ!」

そう言って、壱の腕を強引に引っ張り体育館へ向かった。


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