私は壱に言われる前に挨拶した。
「1-Sの春崎千優です」
荷李ちゃんにしたのと同じように、頭を下げた。
「…コイツが今日から俺のHoneyだから」
ん??
「ええ?!私アンタのHoneyだったの?」
「はあ?」
「知らなかった…」
「何度も里中からそう呼ばれてただろーが」
「いやぁ…、色々あり過ぎて頭がついてけてないっていうか…」
私がそう言うと、壱は呆れたように笑った。
「…笑った」
「今日は槍が降ってくるかもしれませんね?」
二人の呟く声に、私はそんな珍しいのかなーと不思議に思っていた。
「あ!!そう言えば…壱、アンタ何で私の名前知ってるか教室で教えるって言ってたのに」
「ああ…、今から応えてやるよ。応えられる事だけだけど…な」
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