「うわあー広ッ!!」


押されて入ると、そこには教室の二個分くらいありそうな部屋が広がっていた。


生徒会室までも立派だなんて、流石聖蘭学園…


もうココまでくると驚きよりも感心するっていうか納得だ。



「…あらァ、お客サマぁ?」

何処からか聞こえて来た甲高い声。

そして少し先にある黒い椅子がクルリと動き、女の子が姿を現した。


かッ可愛い…



「千優、挨拶しろ」

「あ…、春崎千優です」

ペコリと頭を下げる。


「どぉも♪アタシは柳田 荷李(ヤナギダニリ)ですぅ!朝挨拶してた子だよね?宜しくねぇ、Honeyちゃん?」


ニコッと微笑んで、私の前まで来て手を差し出してきた。


「よ、宜しくね!」

名前で呼んでくれない事に淋しさを感じたけど、私も笑ってその手を握った。


…すると、スゴい力で握られ睨まれた。


一瞬だったけど、間違いない。

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