はぁー、はぁー…
な、何とか間に合った?
正に新入生が入場しようとしている所だった。
私のクラス一番最後で良かったと感謝しながら、最後尾に並んだ。
無事入場を終え、式は進行していき、いよいよ私の挨拶をする時がきた。
「――新入生代表挨拶…、春崎千優」
うわぁー…来たッ
心臓が口から出そうな程の緊張感の中、私はマイクまで歩いた。
静まり返った体育館に私の声が数分間響き渡り
「―――以上。新入生代表1-S、春崎千優」
何とか噛まずに言い切った。
そして自分の椅子に戻り、深く溜息を吐いた。
はぁぁー
緊張したぁ…
今日の体力使い果たしちゃった気がする
そう思うと、一気に疲れが押し寄せてきて、その後の入学式の記憶がない。
…はい、すいません。
ぶっちゃけ、爆睡してました私。
ママが来てなくて良かった…。
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